2003年 3−4月号 NO.36
【こころの時代】

私のハラボジ
― 桜井哲夫

金 正美



在日コリアン三世金正美さんは、聴覚障害者のための放送字幕制作の仕事に携わっています。ハラボジとは韓国・朝鮮語で「おじいさん」のことです。金正美さんは学生だった9年前からハンセン病元患者の詩人、桜井哲夫さんと祖父と孫の関係を誓って交流を続けてきました。昨年、その桜井さんとの8年間の歳月を『しがまっこ溶けた』(NHK出版刊)というタイトルで一冊の本にまとめました。「しがまっこ」とは津軽の言葉で“氷”や“つらら”のことで、世の中の差別とか偏見が溶けること、なくなることへの二つの願いが込められています。金正美さんが桜井哲夫さんとの出会いから現在にいたる思いを語ります。